鼠径ヘルニアと温泉:快適に楽しむためのポイントと注意点
こんにちは!
鼠径(そけい)ヘルニア専門クリニック「Gi外科クリニック」です。
当院では日々、鼠径ヘルニア(脱腸)の日帰り手術を行っています。
男性の3人に1人は一生涯で一度は鼠径ヘルニア(脱腸)を発症する可能性があるとの研究報告もあり、私たちにとって身近な病気といえるでしょう。
今回は、「鼠径ヘルニアと温泉:快適に楽しむためのポイントと注意点」についてご紹介します。
鼠径ヘルニアは、お腹の筋肉が弱くなり、腸などの内臓が足の付け根(鼠径部)から飛び出してしまう病気です。
鼠径ヘルニアの方が温泉を楽しむときには、リラックスしながらもいくつかの注意点を守ることで、安全に温泉を楽しむことができます。
今回は、鼠径ヘルニアの方が温泉で気をつけるべきポイントをわかりやすく解説します。
鼠径ヘルニアに温泉がどう影響するのか?
温泉は、血行を良くし、リラックス効果を高めてくれるため、疲れた体を癒すのにとても良い場所です。
しかし、温泉の温かさが体に良い影響を与える一方で、鼠径ヘルニアの方は体に過度の負担がかからないように注意する必要があります。
温泉に入ると、体が温まって血流が良くなることで腹圧が上がることがあります。
この腹圧がかかると、鼠径部に負担がかかりやすくなります。
鼠径ヘルニアの方が温泉で気をつけるべきポイント
- 熱すぎる温泉は避ける: 高温の温泉は体温を急激に上昇させ、腹圧がかかりやすくなるため、鼠径部に負担をかける可能性があります。ぬるめの温泉(38~40度程度)でゆっくりと温まることで、体に優しくリラックスできます。熱すぎないお湯であれば、鼠径ヘルニアの方でも安心して温泉を楽しむことができます。
- 長湯を避け、短時間ずつ温泉を楽しむ: 長時間温泉に浸かっていると、体が温まりすぎて腹圧がかかりやすくなり、鼠径ヘルニアの症状が悪化することがあります。5~10分程度の短い時間で数回に分けて入ることで、体に負担をかけずに温泉を楽しむことができます。
- 湯船に入る際はゆっくりと: 急に湯船に入ると血圧が急に変わることがあり、鼠径部に負担がかかる可能性があります。湯船に入る際は、少しずつ体をお湯に慣らしながら入ることで、体への負担を減らすことができます。足からゆっくり浸かり、体全体をお湯に馴染ませるようにしましょう。
- 温泉から出た後は体を冷やしすぎない: 温泉から出た後は、急激に体を冷やさないようにしましょう。温かい状態から急に冷えると血管が縮み、腹圧が高まることがあります。出た後はタオルで体を拭き、軽く羽織るなどして体温をキープするようにしましょう。
鼠径ヘルニアの方におすすめの温泉の楽しみ方
鼠径ヘルニアの方でも、温泉のリラックス効果を楽しむことは可能です。
以下は、鼠径ヘルニアの方が無理なく温泉を楽しむためのおすすめの方法です。
- 足湯を利用する: 温泉に浸かるのが難しい場合は、足湯を利用するのも良い方法です。足を温めることで体全体がポカポカと温まり、リラックス効果が得られます。足湯なら鼠径部に直接負担がかからないので、安心してリラックスできるでしょう。
- 温泉でのストレッチや深呼吸: 温泉の中で軽いストレッチや深呼吸を行うことで、心も体もリラックスできます。肩や首を軽く回したり、深呼吸をすることで血行が良くなり、リラックス効果がさらに高まります。無理に体をひねらないよう、ゆったりと行いましょう。
- 温泉後のリラックススペースでの休憩: 温泉に浸かった後は、温泉施設にある休憩スペースやリラックスルームでゆっくりと体を休めるのがおすすめです。温泉後にしばらく安静にしておくと、鼠径ヘルニアの症状が出にくくなり、体がスムーズに回復します。
まとめ
鼠径ヘルニアの方でも、いくつかのポイントに気をつけることで温泉を安心して楽しむことができます。
熱すぎない温泉を選び、長湯を避けることで、鼠径部に負担をかけずにリラックス効果を得ることができます。
温泉後は体を冷やしすぎないようにし、リラックススペースでゆったりと過ごすことで、心も体も癒されるでしょう。
ぜひこれらのポイントを守りながら、快適な温泉タイムを楽しんでください。
この記事では、「鼠径ヘルニアと温泉:快適に楽しむためのポイントと注意点」についてご紹介しました。
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鼠径ヘルニア専門クリニック「Gi外科クリニック」では、岡山院(岡山市)、京都院(京都市四条烏丸)、阪神院(西宮市西宮北口)で中四国、関西を中心に鼠径ヘルニアの患者さんを治療しています。
鼠径ヘルニアという病気は、放置しておくと時に命に危険が及ぶ「嵌頓(かんとん)」を起こす可能性があります。
そのため、鼠径ヘルニアの症状がある場合は痛みの有無に関わらず、早期治療をおすすめします。
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カテゴリ:鼠径ヘルニア