私はこれまで、外科医として、手術が最終手段となる悪性の病を主な対象として日々全力投球で生きてきました。微力ながら自分の想いが患者さんの人生の支えになれたとの自負もあります。しかし手術でしか治癒できない病には良性の疾患も数多く存在します。
現実は良性であるがために若い外科医の修練の対象となり、完治できなかったり再発を来すこともままあります。逆に良性だからと放置し、日々の生活を犠牲にしている患者さんに向けられる目は決して多くありません。また、術後には入院が当然という固定概念が根強く存在します。
これは患者さん目線の医療とは呼べないのではないか?本当の患者さんの目線に立った医療は何だろう?この自問自答の中で、外科医としての経験、そこから創意工夫を重ね、より安全で体へのダメージや再発が非常に少ない術式〈単孔式腹腔鏡下鼠径(そけい)ヘルニア根治術(SILS-TEP法)〉を習得しました。
また自分が入院した経験から、可能であれば入院せず日常生活の中で治療を完結できる手段を模索した結果、日帰り手術に到達しました。この安全で低侵襲な手術を日帰りで提供し、日々の営みに溶け込んだ医療を提供するのが自分の使命だと思い定め開業を決心しました。
これまでの手術を提供する外科医療の常識を良い意味で覆せるよう、スタッフと共に理想を追求していこうと思います。 “Gi外科クリニック”に行ってよかった、悩みから解放された、頼りになると言っていただけるようなクリニックにしたいと思っています。
まだまだ若いクリニックではありますが、これまでの経験を活かし、温かくて人間味のある、わかりやすい診療を行っていきたいと考えています。スタッフ一同、皆様の安心と信頼を得られる医療を目指して努力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。