消化器外科医が分かりやすく解説! そけいヘルニアの原因とは?
こんにちは!
鼠径(そけい)ヘルニア専門クリニック「Gi外科クリニック」外科医の池田です。
当院では日々、鼠径ヘルニア(脱腸)の日帰り手術を行っています。
男性の3人に1人は一生涯で一度は鼠径ヘルニア(脱腸)を発症する可能性があるとの研究報告もあり、私たちにとってとても身近な病気といえるでしょう。
今回のテーマは、「消化器外科医が、わかりやすく説明!そけいヘルニアの発症原因とは?」です。
そけいヘルニアとは?
そけいヘルニア(鼠径ヘルニア、脱腸)とは、足の付け根(鼠径部)の筋膜が弱くなり、腸などの内臓が飛び出してしまう病気です。
この症状は、小さな子どもから高齢者まで幅広い年齢層で見られます。
- 小児の場合 → 先天的な要因で発症することが多い
- 成人の場合 → 加齢により筋肉が衰えることで発症しやすく、特に40歳以上の男性に多い
そけいヘルニアの原因とは?
小児の場合
小児のそけいヘルニアは、生まれつき腹膜に隙間が残っていることが主な原因です。通常、成長とともに閉じるはずの部分が閉じず、そこから腸が飛び出してしまいます。
鼠径ヘルニアの多くは、この開きやすくなった鼠径管に腸が入り込むことで起こります。
これが鼠経ヘルニアの原因となるわけです。
成人(40歳以上)に多い理由
成人のそけいヘルニアの主な原因は、加齢による筋肉の衰えです。
そけい部には「鼠径管(そけいかん)」というトンネルがあり、
- 男性 → 精索(精子を運ぶ管)
- 女性 → 子宮円索(子宮を支える靭帯)
が通っています。
加齢によって鼠径管周辺の筋肉が衰え、筋膜が弱くなると、この鼠径管が開きやすくなります。
そこに腸が入り込むことで、そけいヘルニアが発症します。
なぜ男性に多いのか?
そけいヘルニアは男性に多い病気です。
その理由は、男性の鼠径部の構造にあります。
男性特有の要因
胎児期に睾丸が下降するとき、腹膜が引っ張られることで鼠径部に弱点ができやすい
加齢に伴い、筋肉や結合組織が衰え、さらに弱くなる
そのため、男性の方がそけいヘルニアを発症しやすいのです。
さらに、以下のような要因が加わると、リスクがさらに高くなります。
そけいヘルニアになりやすい人の特徴
- 過去に鼠径部の手術を受けたことがある
- 遺伝的に結合組織が弱い
- 喫煙をしている(結合組織が弱くなりやすい)
- 肥満である(腹圧がかかりやすい)
- 重い物を持つ仕事や運動をしている
特に、腹圧が上がる動作(重い物を持つ・激しい咳をする など)は、そけいヘルニアのリスクを高めます。
そけいヘルニアの治療方法
そけいヘルニアは、自然に治ることはありません。
基本的な治療法は手術です。
そけいヘルニアは保険診療で日帰り手術可能です。
まとめ
- そけいヘルニアは、足の付け根の筋膜が弱くなり、内臓が飛び出してしまう病気
- 小児は先天的な要因、成人は加齢による筋肉の衰えが主な原因
- 特に40歳以上の男性に多く発症する
- 治療は手術でしか治りません。
- 喫煙・肥満・重労働などがリスクを高める
鼠径(そけい)ヘルニアにお悩みの方は、ぜひ信頼できる医師に相談し、安心して治療を受けてください。
この記事では、「消化器外科医が、わかりやすく説明!そけいヘルニアの発症原因とは?」についてご紹介しました。
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鼠径ヘルニア専門クリニック「Gi外科クリニック」では、岡山院(岡山市)、京都院(京都市四条烏丸)、阪神院(西宮市西宮北口)で中四国、関西を中心に鼠径ヘルニアの患者さんを治療しています。
鼠径ヘルニアという病気は、放置しておくと時に命に危険が及ぶ「嵌頓(かんとん)」を起こす可能性があります。
そのため、鼠径ヘルニアの症状がある場合は痛みの有無に関わらず、早期治療をおすすめします。
鼠径ヘルニアの症状がある方はお気軽に当院を受診ください。
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また受診はためらうけど症状が気になる方のための無料相談窓口も設けています。
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カテゴリ:鼠径ヘルニア