鼠径ヘルニアの原因とは?太ももの付け根に起きる“脱腸”の正体【消化器外科医が解説】
当院では、鼠径ヘルニア(脱腸)の日帰り手術を専門に行っており、これまで数千件を超える治療実績があります。
「なぜ鼠径ヘルニアになるの?」「どんな人がなりやすいの?」
鼠径ヘルニアの原因についてわかりやすく解説します。
この記事では、そんな疑問にお答えするために、「鼠径ヘルニアの原因とは?太ももの付け根に起きる“脱腸”の正体」についてわかりやすく解説します。
鼠径ヘルニアとは?
鼠径(そけい)ヘルニアとは、太ももの付け根(鼠径部)の筋膜が弱くなり、お腹の中の腸などの内臓が外に飛び出してしまう病気です。
いわゆる「脱腸」とも呼ばれます。
小児から高齢者まで幅広い年齢層で発症しますが、特に40歳以上の男性に多いのが特徴です。
参照元:Inguinal Hernia(National Institutes of Health)
【年齢別】鼠径ヘルニアの主な原因とは?
小児の場合:先天的な要因
生まれつき腹膜に隙間(腹膜鞘状突起)が残っていると、腸がその隙間から飛び出して鼠径ヘルニアになります。
これは成長とともに閉じるはずの通り道が閉じなかったことが原因です。
成人の場合:加齢と筋肉の衰え
40代以降の男性に多く見られる鼠径ヘルニアの原因は、加齢に伴う筋膜のゆるみや筋肉の衰えです。
太ももの付け根には「鼠径管」というトンネル状の構造があり、
男性では精索(精子の通り道)
女性では子宮円索(靭帯)
が通っています。
この鼠径管の周辺が年齢とともに弱くなると、腹圧に耐えきれず腸が入り込みやすくなり、鼠径ヘルニアが発症します。
【構造上の違い】なぜ鼠径ヘルニアは男性に多い?
実は、鼠径ヘルニアは男性が女性の約10倍以上発症しやすいといわれています。
その理由は、男性の体の構造にあります。
- 胎児期に睾丸が腹部から陰嚢へ下降する際、鼠径部の筋膜が一度開く
- 加齢とともにこの部位がさらに弱くなりやすい
これが、男性に鼠径ヘルニアが多い最大の要因です。
【要注意】鼠径ヘルニアになりやすい人の特徴
以下のような方は、鼠径部にかかる腹圧が高く、鼠径ヘルニアを起こしやすくなります。
- 喫煙習慣がある(筋膜が弱くなる)
- 肥満でお腹に常に圧力がかかっている
- 重い物を頻繁に持つ仕事や趣味をしている
- 過去に鼠径部の手術歴がある
- 遺伝的に結合組織が弱い
- 慢性的な咳や便秘がある(腹圧がかかる)
特に、「腹圧が高まりやすい生活習慣」がそけいヘルニアの発症リスクを高めます。
参照元:Inguinal hernia(Mayo Foundation for Medical Education and Research)
鼠径ヘルニアは自然には治りません
「そのうち治るかも」と様子を見たくなるかもしれませんが、鼠径ヘルニアは自然に治ることはありません。
放置すると、腸が戻らなくなる嵌頓(かんとん)という危険な状態になることもあります。
日帰りで治療できる!当院の鼠径ヘルニア手術
Gi外科クリニックでは、腹腔鏡による低侵襲手術(SILS-TEP法)を用いた保険適用の日帰り手術を提供しています。
- 傷が小さい
- 体への負担が少ない
- 翌日から軽い仕事が可能
術後の回復も早く、遠方からの来院も多数あります。
まとめ:鼠径ヘルニアの原因と向き合おう
- 鼠径ヘルニアの原因は、筋膜の弱りと腹圧の上昇
- 男性に多く、特に40歳以上で発症しやすい
- 喫煙・肥満・重労働などがリスクを高める
- 放置はNG!治療には手術が唯一の根本解決法
太ももの付け根に違和感やふくらみを感じたら、早めに受診することをおすすめします。
鼠径ヘルニアは、早期発見・早期治療が何よりも大切です。
この記事では、「鼠径ヘルニアの原因とは?太ももの付け根に起きる“脱腸”の正体」についてご紹介しました。
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※この記事は「鼠径ヘルニア 原因」のキーワードでの検索ニーズに応えるため、医師監修のもと作成しています。
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この記事を監修した人
日本外科学会専門医/日本外科学会指導医/日本消化器外科学会認定医/日本ヘルニア学会鼠径部ヘルニア習得医
年間1000人以上の鼠径ヘルニア手術を担当および監修。安全で体へのダメージや再発が非常に少ない術式〈単孔式腹腔鏡下鼠径(そけい)ヘルニア根治術(SILS-TEP法)〉を行う日本有数のドクター。
外科医向けの鼠径ヘルニア手術の教科書を多数執筆する他、主な著書に『1日で治せる 鼠径ヘルニア読本』 合同出版/2024年2月刊/『ヘルニアの外科』(共著) 南江堂/2024年10月刊などがある。

Gi外科クリニック理事長・医師 池田 義博
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鼠径ヘルニア専門クリニック「Gi外科クリニック」では、岡山院(岡山市)、京都院(京都市四条烏丸)、阪神院(西宮市西宮北口)で中四国、関西を中心に鼠径ヘルニアの患者さんを治療しています。
鼠径ヘルニアという病気は、放置しておくと時に命に危険が及ぶ「嵌頓(かんとん)」を起こす可能性があります。
そのため、鼠径ヘルニアの症状がある場合は痛みの有無に関わらず、早期治療をおすすめします。
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カテゴリ:鼠径ヘルニア