鼠径ヘルニア(脱腸)の嵌頓(かんとん)は何時間で危険?放置のリスクと受診の目安
まず結論です。
嵌頓(かんとん)は数時間〜半日で危険な状態になることがあります。
強い痛み・戻らないふくらみ・吐き気があれば、すぐ受診が必要です。
嵌頓(かんとん)する前に早めに対応することで、
より安全に治療できる可能性があります。
鼠径ヘルニア(脱腸)をそのままにしておくと、
症状が悪化し、「嵌頓(かんとん)」という危険な状態になることがあります。
嵌頓とは、飛び出した腸が戻らなくなり、
締め付けられてしまう状態です。
この状態が続くと、腸の血流が悪くなり、
重症化する可能性があります。
では、嵌頓はどのくらいで危険な状態になるのでしょうか。
専門医が分かりやすく解説します。
鼠径ヘルニアとは?
鼠径ヘルニア(脱腸)とは、
足の付け根(鼠径部)の筋肉が弱くなり、
腸などの内臓が外に飛び出してしまう状態です。
多くの場合、押すと戻る「ふくらみ」として気づきます。
(かかりつけの医師等に診断される方も多いです。)
参照元:Inguinal Hernia(National Institutes of Health)
嵌頓(かんとん)とはどんな状態か
嵌頓(かんとん)の状態は、図だけでなく動画の方がイメージしやすいです。
短い動画で解説しています。
嵌頓とは、飛び出した腸が元に戻らなくなり、
そのまま締め付けられてしまう状態です。
この状態になると、
・腸の血流が悪くなる
・腸の働きが止まる
・炎症が起こる
などが起こり、注意が必要です。
参照元:Incarcerated Inguinal Hernia: What Is It, Diagnosis, and More
嵌頓の危険性
嵌頓が起こると、腸が締め付けられ、
血流が悪くなります。
その結果、
・腸が壊死する(腐る)
・腸に穴があく
・お腹の中に炎症が広がる
といった状態に進む可能性があります。
そのため、嵌頓は早めの対応が重要です。
嵌頓になると、手術のリスクが大きく変わります
鼠径ヘルニアは、
嵌頓になる前に行う予定手術と、
嵌頓を起こしてからの緊急手術で、
リスクが大きく異なります。
通常手術(嵌頓前)では死亡率は極めて低いとされていますが、
嵌頓などで緊急手術となった場合、
死亡率が約10%以上に上昇するという報告があります。
※
つまり、
嵌頓になる前かどうかで、
治療の負担やリスクが大きく変わる可能性があります。
※NCD(National Clinical Database:日本の手術データベース)の報告
具体的には
・腸閉塞
・腸管壊死
・緊急開腹手術
などを含む「重症緊急手術群”の死亡率」
特に血流障害が6時間以上続くと腸が壊死する可能性が高まるため、できるだけ早く治療する必要があります。
こんな症状が出たらすぐに救急車を!
鼠径ヘルニアの脱出した腸が「戻らない」「すごく痛い」 という症状が出たら、以下の点をチェックしてください。
- 休んでも腫れが引かない
- 激しい腹痛が続く
- 吐き気や嘔吐がある
- お腹が張って苦しい
このような症状がある場合は、早めの受診が必要です。
緊急手術で病院に運ばれた後の流れ
- 医師による診察→手で戻せるか試みる
- 戻せなかった場合→ 緊急手術で壊死した腸を切除
- CT検査で腸の状態を確認
- 手術が必要な場合→1~2週間の入院
「様子を見よう…」と考えるのは危険!
嵌頓を長時間放置すると、壊死した腸が破れて腹膜炎を起こすリスクがあり、命に関わる可能性もあります。
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まとめ
鼠径ヘルニアが脱出した腸が「戻らない」「すごく痛い」ときは、早めの受診が必要です。
- 嵌頓が進行すると腸閉塞や腸壊死になり、緊急手術が必要になる
- 早めの処置が生死を分けることもあるため、自己判断せずすぐに病院へ
鼠径ヘルニアを放置している方は、症状が軽いうちに手術を受けるのも選択肢のひとつです。
いざという時に慌てないためにも、ぜひこの知識を覚えておいてください!
今回は「嵌頓(かんとん)について、危険な状態になるまでの時間は?」について解説しました。
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※この記事は「嵌頓 鼠径ヘルニア」のキーワードでの検索ニーズに応えるため、医師監修のもと作成しています。
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この記事を監修した人
日本外科学会専門医/日本外科学会指導医/日本消化器外科学会認定医/日本ヘルニア学会鼠径部ヘルニア習得医
年間1000人以上の鼠径ヘルニア手術を担当および監修。安全で体へのダメージや再発が非常に少ない術式〈単孔式腹腔鏡下鼠径(そけい)ヘルニア根治術(SILS-TEP法)〉を行う日本有数のドクター。
外科医向けの鼠径ヘルニア手術の教科書を多数執筆する他、主な著書に『1日で治せる 鼠径ヘルニア読本』 合同出版/2024年2月刊/『ヘルニアの外科』(共著) 南江堂/2024年10月刊などがある。
Gi外科クリニック理事長・医師 池田 義博
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鼠径ヘルニア専門クリニック「Gi外科クリニック」では、岡山院(岡山市)、京都院(京都市四条烏丸)、阪神院(西宮市西宮北口)で中四国、関西を中心に鼠径ヘルニアの患者さんを治療しています。
鼠径ヘルニアという病気は、放置しておくと時に命に危険が及ぶ「嵌頓(かんとん)」を起こす可能性があります。
そのため、鼠径ヘルニアの症状がある場合は痛みの有無に関わらず、早期治療をおすすめします。
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カテゴリ:鼠径ヘルニア
