専門医が答える鼠径(そけい)ヘルニアQ&A

鼠径ヘルニアの手術を受けたのですが、手術した箇所にまだ小さな塊があるように思います?
手術前は鶏卵ぐらいのふくらみだったのですが、今はうずらの卵ぐらいの大きさです。ヘルニアが再発したのでしょうか?
痛みはありません。手術はメッシュを使いました。

術後の膨らみは気になりますよね。
ウズラの卵ぐらいの塊は、術前の鶏卵ぐらいの膨らみに比べて、触れると固くないでしょうか?また、横になっても消えないことはないですか?
術前は横になると膨らみは消えていたと思います。
鼠径ヘルニアの術後には漿液腫(しょうえきしゅ)といって、脱出していた部分に体液(火傷の際に水膨れができると思いますが、その袋の中の液体と同じです)が溜まることがあります。
術前の膨らみが大きい方ほど、溜まりやすい傾向にあります。
手術したのに、すぐ再発か?!とビックリされる方もいらっしゃいますが、漿液腫は全く問題なく、心配する必要はありません。
時間と共に吸収されて、いつの間にか消えてなくなります。
当院では、術後の定期診察の際に超音波検査を行います。超音波検査を行うと、膨らみが漿液腫かどうかは簡単に判断できます。
不安が強ければ、是非一度手術を受けた施設を受診し、超音波検査をお願いしていただくと確実な状態が判定できると思います。